2008年3月15日に公開された映画『ノーカントリー』。
この記事では、映画『ノーカントリー』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『ノーカントリー』の予告編
ベトナム帰還兵のモスが荒野へ狩りに行った際、偶然にも麻薬取引の現場に遭遇します。
そこには瀕死の男が横たわっており、近くには金の入ったアタッシュケースが放置されていました。
モスはその金を奪い、自宅に戻りました。但し、彼は男の様子を気にして現場に戻ります。
現場では、ギャングたちが無くなった金を探していました。
彼らはモスを見つけて銃撃しますが、モスは何とか逃げ切って家に辿り着くのでした。
映画『ノーカントリー』のあらすじ(ネタバレなし)
ギャングから金を奪ったモスは、家に戻ると妻を実家に避難させ、自分は金と共に逃亡生活に入ります。
その頃、殺し屋シガーは金の奪還を依頼され、現場に来ていました。
そこにはモスの車が乗り捨てられていたので、シガーはモスの自宅を訪ねます。
但し、そこは既にもぬけの殻で、モスの行き先を示す物は何も残っていませんでした。
一方、逃亡中のモスは一軒のモーテルに宿泊します。
彼は金の入ったトランクを部屋の奥に隠しますが、実はトランクには発信機が付けられていました。
そして、シガーは発信機からの電波を頼りに、モスが泊まるモーテルを見つけるのでした。
映画『ノーカントリー』の解説
本作は2007年制作のアメリカ映画で、スリラーものを得意とするコーエン兄弟の作品です。
舞台はアメリカとメキシコの国境地帯で、麻薬取引を巡る凄惨な殺戮劇が描かれています。
本作はコーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」が映画化されたもので、第60回カンヌ映画祭などで上映されています。
因みに、コーエン兄弟制作作品としては、「ディボース・ショウ」(2003)を上回るヒットを飛ばしました。
本作は、第80回アカデミー賞(2007)の8部門でノミネートされ、作品賞や監督賞など4部門を受賞しています。
日本では、2008年のキネマ旬報外国語映画ランキングで1位を獲得しました。
映画『ノーカントリー』のみどころ
本作の見どころの一つは、モスがシガーの追跡から逃れる場面です。モスは、自分の居場所が敵に見つかったことで、トランクに発信機が付いているのに気づき、それを逆手に取り、何とか逃れるのところがハラハラします。
また、この作品では追われる男モス、追う男シガー、保安官のベルそれぞれの各シーンがあるのですが、セリフがなく各々の顔の表情や演技のみで彼らの気持ちや感情を伝えているところがみどころです。
本作では、シガーの不気味さが極めて特徴的です。彼は、目的のためなら手段を選ばず行い、頭の回転の良く強くて、見ていて震えあがります。
因みに当役のハビエル・バルデムは、第80回アカデミー賞の助演男優賞を獲得しました。
映画『ノーカントリー』の感想
とにかく静かにセリフも少ない中で迫ってくる緊張感が、半端ないです。娯楽としてではなくスリルを味わいたい人におすすめな映画です。
映画『ノーカントリー』の登場人物・キャスト
エド・トム・ベル保安官:トミー・リー・ジョーンズ
アントン・シガー:ハビエル・バルデム
ルウェリン・モス:ジョシュ・ブローリン
カーソン・ウェルズ:ウディ・ハレルソン
カーラ・ジーン・モス:ケリー・マクドナルド
映画『ノーカントリー』のスタッフ
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
製作総指揮:ロバート・グラフ、マーク・ロイバル
製作:スコット・ルーディン、ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
音楽:カーター・バーウェル
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