2022年5月28日に公開された映画『犬王』。
この記事では、映画『犬王』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『犬王』の予告編
犬王は、異形の姿をしていました。そのため、猿楽の一座からのけ者にされてしまいます。
そんな犬王の元に、琵琶法師の友魚がやって来ます。友魚は、ある剣の呪いによって、視力を失っていました。
犬王と友魚は、歌と踊りによって意気投合し、仲を深めます。そして、平家の魂が見えるという能力を使って、斬新な平家物語を表現していきます。
映画『犬王』のあらすじ(ネタバレなし)
犬王は、猿楽の一座に生まれながら、異形であったため、歌と踊りは教えてもらえませんでした。しかし、見よう見まねで、猿楽の技術を身に付けます。
そんな犬王のところへ、琵琶法師の友魚がやって来ます。友魚は、天叢雲剣の呪いで、視力を失っていました。
それぞれ異なる呪いを受けた犬王と友魚は、歌と踊りで意気投合します。
そして、2人には、平家の魂たちと接する能力がありました。2人は能力を使って、斬新な平家物語を作り上げます。
その目新しさがきっかけで、2人の名声は、京の都で高まっていきます。そして、将軍である足利義満から、演舞の依頼が舞い込みます。
映画『犬王』の解説
「犬王」は、2022年に公開された、日本のアニメ映画です。
2017年に出版された小説「平家物語 犬王の巻」を原作とし、ミュージカル調に仕上げてあります。
スポットが当たっているのは、室町時代に活躍した、猿楽師の犬王です。
犬王は、現実に存在したとされながら、現代では記録が残っていません。
その犬王に関するエピソードが、フィクションとして作り上げられました。
犬王が室町時代のポップスターであったとされるため、現代ポップやロックの要素が取り入れられています。
そして、第78回のヴェネチア国際映画祭や、第46回トロント国際映画祭など、複数の映画祭に出品されました。
映画『犬王』のみどころ
「犬王」の見どころは、現代に再現された、室町時代のポップ音楽です。
朝ドラの音楽を担当するほど有名な大友良英さんが、ロックと琵琶を融合させた音楽を作り上げています。
そして、まずは使用する楽曲の歌詞と、振付が作られました。それに合わせる形で、大友良英さんが楽曲を作っています。
その後に、実際にボーカリストとして活躍するアヴちゃんが、独自のアレンジを加えて、劇中の音楽が完成しました。
そのため、犬王が歌唱するシーンは、映像と音楽、歌唱の全てが一体となっています。その統一感によって、世界感に引き込まれることでしょう。
映画『犬王』の感想
「犬王」は、音楽に力を入れて作られた作品です。歌唱シーンだけでも、視聴する価値はあるでしょう。
また、作画や声優陣の演技など、アニメ作品としてのクオリティがとても高いです。そのため、視聴した後は、きっと満足できるはずです。
映画『犬王』の登場人物・キャスト
映画『犬王』の作成キャストをご紹介します。
犬王:アヴちゃん(女王蜂)
友魚:森山未來
足利義満:柄本佑
犬王の父:津田健次郎
友魚の父:松重豊
谷一:後藤幸浩
覚一:本多力
定一:山本健翔
藤若:吉成翔太郎
業子:松岡美里
平家の亡霊:大友良英
映画『犬王』のスタッフ
映画『犬王』の作成スタッフをご紹介します。
監督:湯浅政明
原作:古川日出男『平家物語 犬王の巻』
脚本:野木亜紀子
キャラクター原案:松本大洋
音楽:大友良英
総作画監督:亀田祥倫、中野悟史
キャラクター設計:伊東伸高
メインアニメーター:松本憲生
監督補佐:山代風我
作画監督:榎本柊斗、前場健次、松竹徳幸、向田隆、福島敦子、名倉靖博、針金屋英郎、増田敏彦、伊東伸高
美術監督:中村豪希
色彩設計:小針裕子
撮影監督 – 関谷能弘
編集:廣瀬清志
音響監督:木村絵理子
音響効果:中野勝博
録音:今泉武
音響制作:東北新社
歴史監修:佐多芳彦
能楽監修:宮本圭造
能楽実演監修:亀井広忠
琵琶監修:後藤幸浩